目黒学院に快勝して3年ぶりのベスト8進出。 後半、目黒No.8のシンビンで朝高に流れが傾くまではほぼ互角の攻防でしたが、キーマンであるNo.8の突破はある程度阻止できていたので、負けるという不安はあまりなく、安心して試合を観ていられました。蟻の群れが巨象を打ち倒すような朝高DFの執拗な連続タックルはまさに伝統の「魂のタックル」。なかなか見応えがありました。 攻撃では、2回戦に比べて展開の流動性をやや欠いていたように思いますが、FW戦でもBKへの展開でも得点できていましたし、特に前半18分のモールから展開した金翔輝のトライはテレビのダイジェスト番組で大きく取り上げられていました。 ゲーム全体としては、まさに酔っ払いOBさんがおっしゃる通りの「横綱相撲」でした。 個別の選手では、戦評にも出てくるFBの金秀昌がこの試合のMVPでしょうか。昨年のチームではウイングでレギュラーでしたが、やはり突破力のある選手がFBにいることは大きいです。そういう意味では、彼のFBへのコンバートは、呉英吉監督の英断であったと思います(上から目線でミアナムニダ)。 あと、金典弘の状況判断の良いキック(後半28分のインゴールに蹴り込んでトライに結びついたキックは、KOBERCO大会HPの動画で紹介されています)、目立ちませんがCTB金淳英の小柄な身体を躍らせてのタックルと突破が印象に残っています。 さて、準々決勝の相手は東福岡。 花園3連覇を成し遂げた頃のような無敵チームではなくなったものの、それでも全国レベルの強豪であることに変わりはありません。個々の選手のスキルと戦術理解度では目黒を上回り、今大会では、Aシードの3校に次ぐ優勝候補第2グループの先頭を朝高と競っているチームでしょう。 9月の練習試合では、互角の戦いを展開しながら細かいミスが勝敗の流れを大きく左右したようです。目黒戦でもハンドリングエラーの多さが目立っていましたが、ここは注意したいところです。 また、東福岡のFWも重量級ですので、2,3回戦のようにFW戦で圧倒的優位に立つ展開もあまり期待できないでしょう。東福岡戦でFWに求められているのは、スクラムやモールをゴリゴリ押していく力強さよりは、2回戦で孫昇己が見せたような機動力ではないでしょうか。 守りでは、自陣から繋いでくる東福岡の展開ラグビーを素早い出足のDFで分断できるか。 攻めでは、HB団-BK陣の連係でいかにミスを減らして攻撃の流動性を確保するか。その中でこそFWの機動力が生きてくるはずです。 この2つの課題がクリアできなければ、地力のある東福岡ですから思わぬ大敗もあり得るでしょう。悲願の全国優勝に向けて、いよいよ正念場にさしかかってきたな、という心地よい緊張感があります(笑) 明日の花園第1グラウンドは、昨日とはうって変わってハラハラドキドキの連続となりそうですが、ノーサイドの瞬間は勝利の歓声に包まれるものと信じています。 イギョラ、大阪朝高! P.S 朝高ファンであることを離れていちラグビーファンとして見た場合、今大会随一の好ゲームが期待できるのは東海大仰星V.S.桐蔭学園ではないかと思います。 願わくば、準決勝でこの両チームの対戦が実現し、その勝者と朝高が7日の決勝でぶつかるのが理想です。 必須 2000文字以内 [bbs:youtube:(Youtubeの動画ID)]と書くとYoutubeの動画が貼れます。(例:[bbs:youtube:OQThUAQ0UN0])