全国大会府予選 決勝 試合結果
大阪朝高 | 常翔啓光 | ||||||
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22 | 17 | - | 7 | 17 | |||
5 | 10 |
T | G | PG | DG | T | G | PG | DG | |
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3 | 1 | 0 | 0 | 前 | 1 | 1 | 0 | 0 |
1 | 0 | 0 | 0 | 後 | 2 | 0 | 0 | |
4 | 1 | 0 | 0 | 計 | 3 | 1 | 0 | 0 |
T:トライ G:ゴール PG:ペナルティゴール DG:ドロップゴール
日付 | 2013/11/17 |
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Kick off | 13:40 |
試合会場 | 花園第1グラウンド |
レフリー | |
アシスタントレフリー |
30分ハーフ。天気-曇り。
[前半]
6分:(朝高)敵陣ゴール前左ラインアウトからモール形成、そのまま押し込み⑦が左中間にトライ。(5-0)
13分:(朝高)敵陣ゴール前中央ラックから⑥が持ち出し、中央にトライ。G成功。(12-0)
18分:(啓光)敵陣ゴール前中央ラックから⑨→⑩→⑪とつなぎ、⑪が右中間にトライ。G成功。(12-7)
30分:(朝高)敵陣ゴール前5m右中間ラックからモール形成、②が押さえてトライ。(17-7)
[後半]
1分:(朝高)敵陣ゴール前右ラックから⑦が左に持ち出し、右中間にトライ。(22-7)
20分:(啓光)敵陣ゴール前10m左中間ラックから左へ⑨→⑫→⑩→⑪とつなぎ、⑪が左にトライ。(22-12)
30分:(啓光)敵陣22m中央ラックから左へ⑦→⑧→⑬→⑮→⑪とつなぎ、左にトライ。(22-17)
[戦評]
5年連続8回目の花園出場を目指す大阪朝高と、5年ぶりの花園出場を目指す常翔啓光との因縁の対決。
前半開始のキックオフ、啓光FWが突き刺さるようなタックルを浴びせる、朝高はプレッシャーを受けながらもボールをしっかりキープし、ハイパントとロングキックで一気にボールを敵陣に運ぶ。敵陣22mライン付近でラインアウトを得た朝高は得意のモール攻撃を仕掛けようとするが、それを熟知している啓光FWはモールを作らせまいと矢のように飛び込んで阻止しようとする。朝高は啓光のプレッシャーのため思い通りにモールを押し込めないが、それでもFWでこだわって近場をどんどん攻めていく。対する啓光は激しいコンタクト、鋭いタックルを仕掛けるあまり反則を繰り返してしまい、6分に1番が痛恨のシンビン(7分間の一時的退出)。朝高は数的優位を活かし、その直後のラインアウトからモールを押し込んで先制トライを挙げる。その後も朝高ペースで試合が進み、13分、敵陣ゴール前のスクラムからFWが近場を攻め2トライ目を挙げる。
このまま一気に形勢が傾くかに見えたが、啓光もこのまま引き下がらない。テンポの速い得意の展開ラグビーで再三ゲインラインを突破、朝高は戻りながらのDFで反則を犯し、ゴール前ラインアウトのチャンスを与えてしまう。そこから啓光は朝高FWとの接触を避けボールを動かし、よく準備された連続攻撃で見事トライを挙げ、ワンチャンスをものにする。
その後も試合は啓光ペースで進み、前半の終盤も朝高ゴール前まで攻め込むが、ここは朝高FWがブレイクダウンでプレッシャーをかけターンオーバー、ピンチをしのぐ。朝高はその後のラインアウトからハイパント、ボールを再獲得し連続攻撃から一気にゴール前まで迫り、最後はモールでトライ。貴重な追加点を挙げて前半終了。
後半開始のキックオフ、朝高は自ら蹴り込んだキックを再獲得すると狭いスペースを攻めてゴール前まで迫り、勢いのままFWがトライ。これで15点差となったが、この日の朝高はここから突き放し畳み掛けることができず、後半は啓光が敵陣でボールを支配する時間が長くなった。
前半の中盤あたりから反則が増え始めた朝高は後半8分、反則の繰り返しで2番がシンビンで退出、一人少ない苦しい状況に立たされた。朝高は再三のピンチをしのぎ中盤まで押し返すが、セットプレーのミスからボールを啓光に拾われ一気に自陣に戻される。結局、15人に戻った後の後半20分に、啓光に1トライを返され10点差に迫られた。
後半終盤、朝高も久々に敵陣ゴール前まで迫りラインアウトのチャンスを得るがノックオンで活かせず、更にペナルティも犯してしまう。再び、啓光がボールを支配する時間帯が訪れたが、啓光は朝高ペナルティからクイックスタートせずラインアウトを選択、だが、これが裏目に出てことごとく朝高FWの高さにボールを奪われてしまう。それでもあきらめない啓光は、ロスタイムに入っても、つないでつないで最後の攻撃を仕掛ける。すると、朝高がまたもやペナルティを重ねてしまい、30分に3番が2人目のシンビン。朝高14人の状態の中、最後は啓光が持ち味の展開力を発揮し、意地のトライを決め5点差に詰め寄ったが、ここでノーサイドとなった。
大阪朝高選手にとって満足できる試合内容ではなかったが、なにはともあれ、連続出場を5年に延ばしたことは立派である。我々も挑戦者として臨まなければならない試合であったが、啓光のほうが伝統校のプライドを背負い、4年分の悔しさを晴らすべく挑戦する気持ちが強かっただけに、朝高のほうが浮き足立ち、受けに回ってしまった部分があった。
高校スポーツはメンタルが重要なだけにどちらに転ぶかわからない展開であったが、朝高が過去3度、啓光に勝った試合には共通点がある。それはファーストミスと先制トライである。いずれの試合も最初にミスを犯しているのは啓光で、そのハンドリングエラーやキックミスをきっかけに、朝高が敵陣に入り込み主導権を握っている。ミスがそのままトライに直結しているわけではないが、敵陣に入った朝高がいずれの試合もモールを組んで、貴重な先制トライを奪っている。
もし、朝高が先にミスを犯し、先制トライを取られていたら…今回の決勝は課題が多いものであったが、試合の入りと前半の終盤、後半開始直後と大事な時間帯にトライを挙げた実力によって、勝利を手繰り寄せたといえるだろう。
大阪朝高
リザーブ | T | G | P | D | 交代 |
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16 () | |||||
17 () | |||||
18 () | |||||
19 () | |||||
20 () | |||||
21 () | |||||
22 () | |||||
23 () | |||||
24 () | |||||
25 () |